AmazonがPrime会員向けに提供していたAmazon Musicが「指定した曲を再生しようとしても違う曲が再生される」というトンデモ仕様に変わったことがここ数日話題だった。実際に試してみると、マイナーっぽい曲はそのままそれが再生されることもあったが、メジャーな曲だと「同一人物の別の曲が再生される」ケースと、「全く別人の別の曲が再生されるケース」が半々くらいだった。プレイリストを使うと、最初のうちはプレイリスト内の曲をシャッフルして再生してくれるようだが、何曲か終わると全く別の曲の再生が始まるっぽい感じだった。Wall Street Journalに「アマゾン、プライム会員向けサービス強化に投資継続」という記事が出ていたのだが、ここには「楽曲数を増やしたのに広告は入れない」というプラス面だけが書かれていて、聴きたい曲をピンポイントでは再生できなくなったという話は書かれていなかった。Amazon副社長の話として「会員の声で最も多いのは、楽曲数を増やしてほしいというものだった。従って、それを可能にする方法を音楽出版社と共に見いだした」と書かれていてちょっと笑った。たしかに、「再生ボタンを押したら必ず指定したその曲を再生できて欲しい」とは今まで誰も要望しなかっただろうからなあ。ただ、このトンデモ仕様にすることで提供楽曲を大幅に増やせる理由がよく分からないのだが。ユーザが指定していない曲を流すことでその曲を宣伝する代わりに、ロイヤリティを低く抑えるとかなんかそういう契約なのだろうか。

Amazon Musicは（Unlimitedを契約しない限り）昨年に、曲をピンポイントに指定して再生する機能が排除されて、常時シャッフル再生しかできなくなるという驚きの機能改悪が一時期話題になった。プレイリストに登録している楽曲は、とりあえず1回は再生されるのだが（2度は再生できず）、その後はプレイリストに含まれていない全く関係ない曲しか再生されなくなるめちゃくちゃな仕様だった（ので、私は使わなくなった）。どうやらその無茶仕様がちょっとだけ改善されるようで、2つのプレイリストの中の合計100曲だけに関しては、曲をピンポイントに指定して再生できる仕様になるっぽい。ただし、ブラウザでは利用できず、Amazon Musicモバイルアプリだけの機能のようだけども。